「iMovie」には、バックグラウンドミュージックに追加したビートマーカーにビデオクリップや静止画を簡単に配置できる「ビートにスナップ」機能(デフォルトで入)が用意されています。この機能が入のとき、ビデオクリップをビートマーカーの近くまでドラッグすると、クリップはマーカーの位置にスナップし、ビデオクリップを別の場所に移動しない限りそのマーカーに配置されたままになります。
配置の結果、ビートマーカーを移動すると、そのビートマーカーに配置されているクリップはビートマーカーと一緒に移動します。そのため、マーカーを左に移動すると、そのマーカーに配置されているビデオクリップの長さが自動的に延長され、前のクリップは同じ長さだけ短縮されます。マーカーを右に移動すると、そのマーカーに配置されているビデオクリップの長さが自動的に短縮され、前のクリップは同じ長さだけ延長されます。
「ビートにスナップ」は、下で説明する手順に従って、バックグラウンド・ミュージック・トラックにビートマーカーを追加した場合のみ適用されます。ビデオや写真を追加し、ミュージックに合わせて適切なタイミングでそれらが表示されるようにすることができるため、ミュージックビデオのようなプロジェクトを作成したい場合に便利な機能です。
「ビートにスナップ」を使用して同期するには:
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プロジェクトにバックグラウンド・ミュージック・トラックを追加します。
トラックを表す色付きのウェルは、最初は小さな正方形ですが、ビデオクリップを追加するにつれて大きくなります。
バックグラウンドトラックにビートマーカーを追加します。
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プロジェクトにビデオクリップを追加します。
ミュージックトラックの先頭から、ビートマーカーの位置にクリップが自動的に追加されます。
「iMovie」は、ビートマーカー間に収まるように各クリップのトリミングまたは延長(終了位置から)を自動的に行うため、追加するビデオを選択するときに同じ長さのものを選ぶ必要はありません。イベントブラウザでは、「iMovie」によってプロジェクトに実際に追加される選択済みのイベントクリップの部分には、オレンジ色の下線が付けられます。
タイトル、サウンドエフェクト、アフレコトラックなどの他の要素をプロジェクトに追加した場合、プロジェクトブラウザ内でそれらをドラッグすると、それらの要素もビートマーカーの位置にスナップします。要素がスナップされると、黄色の縦線が表示されます。
プロジェクトに対しては、既存の 2 つのビデオクリップの間にトランジションエフェクトを追加できますが、トランジションの後にあるプロジェクトの残りの部分は、ビートマーカーと同期しなくなります。ただし、プロジェクト内の最後のクリップの後にトランジションを追加した場合、「iMovie」はビデオクリップを短縮して、前にあるビデオクリップとトランジションがビートマーカー間の領域に収まるようにします。その後は引き続き、ビートにスナップするビデオクリップを追加できます。
「クリップのトリム編集」で、ミュージックトラックの任意の場所に、その他のビートマーカーを追加できます。追加すると、マーカーを追加した場所でクリップが分割されます。
「ビートにスナップ」を切にするには:
プロジェクトの作成中、いつでも「ビートにスナップ」を切にすることができます。つまり、この機能を入にしてプロジェクトを開始し、その後プロジェクトの要素をより自由に移動して編集できるようにこの機能を切にすることができます。
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「表示」>「ビートにスナップ」と選択します(メニューでコマンドが選択解除された状態にします)。
「表示」メニューは、コンピュータ画面の上部に表示される明るいグレイのバー内にあります。
「ビートにスナップ」を切にした場合でも、ビートマーカーを追加し、手動でビートの位置に要素を配置できます。すでにビデオが存在するミュージックの部分にマーカーを追加しても、ビデオクリップがマーカーの場所で分割されることはありません。ビデオクリップのどちらの側も短縮したり延長したりすることなく、既存のビートマーカーを移動することもできます。
既存のビートマーカーの位置を変更せずにプロジェクト内のビデオクリップを置き換えるには:
バックグラウンド・ミュージック・クリップに追加したビートマーカーとビデオを同期させた後でプロジェクト内のビデオクリップを置き換える場合、新しいクリップの継続時間が既存のクリップと同じになるようにすることができます。これによって、プロジェクト内の後続のクリップはすべて、ビートマーカーと位置が合った状態を維持できます。
高度なツール が入になっていることを確認します。
「ビートにスナップ」が入になっている必要があります。「表示」>「ビートにスナップ」と選択します(メニューでコマンドが選択された状態にします)。
作業対象のプロジェクトを開き、プロジェクトブラウザに表示します。
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イベントブラウザで、プロジェクトに追加したいクリップまたはフレーム範囲を 選択 し、プロジェクトブラウザで、置き換えたいクリップの上にドラッグします。
緑色の追加(+)記号が表示されたらマウスを離します。
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表示されるメニューで、以下のいずれかのオプションを選択します。
置き換える:新しいクリップの始点を基準として、既存のクリップを新しいクリップに置き換えます。新しいクリップの長さが正確に同じでない場合、置き換え対象のクリップと同じ長さになるように、新しいクリップの終点側が自動的に短縮または延長されます。
終点から置き換える:新しいクリップの終点を基準として、既存のクリップを新しいクリップに置き換えます(新しいクリップの終点が既存のクリップの終点と合わせられます)。新しいクリップの長さが正確に同じでない場合、置き換え対象のクリップと同じ長さになるように、新しいクリップの始点側が自動的に短縮または延長されます。終点は変更されません。
再生ヘッドの位置で置き換える:プロジェクト内で再生ヘッドが表示される位置に、選択したイベントクリップの先頭を合わせて、プロジェクト内のビデオと同じ長さだけイベント内のビデオに置き換えます。置き換えるクリップが使用するスペースいっぱいになるように、イベントクリップの長さが調整されます。必要に応じて両方向に長くなったり短くなったりします。